台湾高麗菜(キャベツ)の紹介
今日は、みなさんに
台湾で大人気の野菜~キャベツを紹介します。
キャベツの
中国語表記は「高麗菜」、
読み方は、
「Gāo lì cài カオリーツァイ」です。
キャベツの起源は地中海沿岸です。
古代のギリシャやローマで広く栽培され、
中世以降、世界中に広がりました。
中国には、
14世紀に伝わりました。
明の時代の「本草綱目」(中国の薬草辞典)に
その薬効が記録されています。
台湾には、
オランダによる占領時に伝わり、
栽培が始まりました。
中国では、
「捲心菜( ジュエンシンツァイ)」
「洋白菜( ヤンバイツァィ)」と呼びます。
広東省では
「椰菜( イェーツァい)」
と呼ぶこともあります。
「高麗菜」の漢字を見ると
韓国と関係がありそうに思えますが、
全然そうではないんです。
キャベツはラテン名を「colis」といい、
オランダ語で「kool」、
英語で「coleslaw(cole)」、
ドイツ語で「Kohl」、
スペイン語で「col」などと呼ばれました。
キャベツが台湾に伝えられた当時、
台湾に在住の外国人たちの間では
ほぼ似たような発音で呼ばれていました。
台湾人の間では、
閩南語(台湾語)で、
(ko le tshai コオレーツァイ)と呼ばれていました。
発音が似ていますね。
戦後の台湾では
中国語が標準語となったので、
西洋の呼び名に「高麗」の字を当てて、
中国語の発音で「Gāo lì cài カオリーツァイ」と
呼ばれるようになったそうです。
そのような経緯から、
キャベツを「高麗菜」と呼ぶのは、
実は台湾など一部地域だけだそうです。
ちなみに、
日本語の「キャベツ」という呼び名は、
英語の「キャベッジ(cabbage)」に由来します。
「キャベッジ(cabbage)」は、
元々「頭」を意味する言葉で、
その語源となっているの が、
ラテン語の caput(頭)です。
それがフランスのピカール地方の方言で
「頭でっかち」を意味する
「caboche」に変化します。
そして、英語に取り入れられた時は
「cabache」に変化し、
最終的に「cabbage」になったそうです。
キャベツの形が人間の頭に似ていることから
そんな名前がついたのではないかといわれています。