七草粥の由来と台湾の風習
今日は、七草粥を食べる日です。
子供の頃は、
台湾で日本教育を受けたお爺さんが
教えてくれたことによると、
七草粥を食べる由来は、
中国から伝来した風習だそうですが、
台湾には、七草粥を食べる風習じゃなくて、
別の風習があります。
ㄧ月七日の人日(じんじつ)の節句です。
また、元七(がんしち)、人勝節(じんしょうせつ)ともいいます。
人日とは、文字通り “人の日” の意味です。
昔残っている言い伝えによると、
万物の創世者である女媧は天地が出来た
旧正月一日に鶏を造り、
二日目に犬を造り、
三日目に豚を造り、
四日目に羊を造り、
五日目に牛を造り、
六日目に馬を造り、
七日目に人を造ったといいます。
このことから人が始まった旧正月七日を
「人日」と呼ぶ由来の一つとなっています。
日本では正月七日に七草粥を食べることから
七草の節句(ななくさのせっく)です。
七草粥に入れるのは、
いわゆる春の七草です。
初春の野から
摘んできた野草の生命力を食して、
一年の無事を祈ったのだとも
いわれています。
中国の「荊楚歳時記」(けいそさいじき)
という書物の中に
「人日には七種類の若菜で羹(あつもの・温かいスープのこと)を頂く」という内容の記述を見ることもできます。
なので、
日本の行事が中国の故事と混ざってしまって
七草粥を食べる風習になったのではないか、
という人もいます。
本来七草粥は
旧暦の一月七日に食べられていました。
旧暦を現在の暦に置き換えると
一月末から二月初旬になるが、
現在では新暦のㄧ月七日に
食べられることがほとんどです。
現代の私たちにとっても、
七草粥を1月7日に食べるのは
もう1つ理由があります。
おせち料理などのご馳走で
疲れた胃を休めるためです。
濃い味や食べすぎが続いた後は、
胃もたれ気味の人も多いはずです。
薄味のやさしいお粥で
胃の調子をリセットすることができますね。
台湾では、旧正月7日は「七煞日
(中国語の読み方:チサリィー )」だそうです。
この日は、「万事が凶」と言われ、
万事に凶とする大悪日です。
特に遠出には凶とされるそうです。